【オピネルの分解方法】分解がうまくできずに困っている人へ

アウトドア

カーボンのオピネルナイフを購入したが、錆の兆候が出てきました。
そこで、オピネルを分解し、黒錆加工を行ってみることにしました。

ところが、オピネルの分解がうまくできない。
心が折れそうになりながらも、何とか成功したのでその様子を紹介します。

オピネルの黒錆加工が何なのかについては、詳しく書いてあるサイトが多数あるので調べてほしい。
この記事では、オピネルの分解が上手くいかずに困っている人のために、私の成功事例を紹介しております。

どうやらオピネルナイフは個体差が大きいらしい。
あくまで私の場合での成功事例となるので、あしからず。

オピネルの分解方法

工程1 ロック金具を外す。


他サイトでは、
ロックをした状態で刃を引き出すことによってロック金具を外している。

だが私はうまくいかなかった。

刃を無理に引き出すと、ロック金具がクルっと回ってしまう。
ロックが外れてしまうのだ。
当然これでは外すことができない。

原因は、おそらくロック金具が緩く回りやすいことだろう。

私は以下の方法で外した。
使用したのはラジオペンチ。


ラジオペンチの先端を、ロック金具にひっかけて横に広げていく。
ある程度広がったところで、スライドしたら外れた。

ポイントは、バイスや万力などでしっかりと固定すること。
足で固定してもうまくいった。
ラジオペンチを両手で掴むため、オピネル本体をしっかりと固定すると良いでしょう。

工程2 持ち手と刃を繋いでいるピンを外す。

他サイトでは反対側からピンを叩くことによって成功している。
だが私はうまくいかなかった。

ピンをいくら叩いてもピンが動く気配すらない。


原因は、おそらくふたつ。
一つ目は、オピネルのピンが図のように出っ張っていること。
キノコの傘のように引っかかっていること。

二つ目は、本体が丸く転がるため、しっかりと力が伝わっていないこと。
刃の重量で本体が回転、地面に対して垂直に叩くことができていないこと。

ピンを削る


やすりでピンの出っ張りを削り取る。
イメージ図でいうところの金具が少しくぼむ程度に削りました。

使用したのは「ツボサン・やすり」。
自宅にあったものだが問題なく削れた。

水平になるように固定して叩く


カービング用の穴あけポンチを使用。
このポンチで叩くのではなく、土台として使用する。

ポンチを下部に敷き、窪みにロゴ側のピンが収まるようにはめ込む。
また、転がらないように、持ち手の下にタオルを敷くことで解消。

タオルとポンチの溝で固定したら、先端が平らな「水平ポンチ」でとにかく叩く。
床が堅いところがよい。

遠慮して叩いていたら、まったく動かない。
壊れることを覚悟で全力で叩いたら、ようやっと動きました。

工程3 ピンを引き抜く。


他のサイトでは、ピンの先端が飛び出したらペンチなどで簡単に引きぬいている。

だが私はうまくいかなかった。

腕力には多少の自信があるが、まったく動かない。
ピンをどれだけ引っ張ても動く気配がない。

原因は、刃にピンが引っかかっていることだろう。
出っ張りを削り切れていないことが原因かもしれない。


やむなくとった方法は、ピンが動いて生じた窪みに釘をさして叩く力技。
釘の先端を削って平らに加工。
その釘を力いっぱい叩きました。

ポイントは、釘の先端をしっかりと平らに加工すること。
叩くたびに収納されている刃が、少しづつ飛び出したので注意してほしい。

結果なんとかピンが抜け、オピネルを分解することができました。

黒錆加工の方法

分解がメインの記事なので以下は簡略に。

工程4 脱脂


シリコンオフを使って脱脂。
とくに難しいことはないが、念入りに脱脂するとよいでしょう。
素手でさわらないように、両面脱脂します。

工程5 紅茶の溶液に漬ける


紅茶と酢を8:2の割合で配合した液体に刃を漬け込む。
紅茶はかなり濃いめに作った。
酢の強烈なにおいが室内に広がったので、屋外でやることをおすすめする。
漬け込んだ時間は1時間半ほど。

工程6 ピンを削る

漬け込んでいる間にピンの先端を少し削りました。

工程7 元に戻して完成

なかなか綺麗にできました。

オイル漬けはやらない

刃の滑りをよくするための「オイル漬け」とやらについては、私はやらない。

木や革は使うほどに味が出るものだ。
私は蜜蝋ワックスで少しづつ磨きながら、持ち手の木を育ててみようと思う。

あとがき

オピネルの分解にとにかく苦戦しました。
同じように困る人の参考になっただろうか。

値段の割に役に立つオピネルは初心者にもおすすめだ。