キャンプの薪割りは斧か鉈か。どっちを使う?そもそも必要?

アウトドア

キャンプの大きな楽しみのひとつが焚き火。
焚き火を楽しむためには、とうぜん薪が必要である。

その薪を使いやすい大きさにするために「薪割り」をする。
薪割りに使える道具は、斧、鉈が主流だ。

ここでは斧か鉈かどちらがキャンプに適しているのかについて解説したい。
また、どんな道具を選べばよいのか。
その選び方も紹介しよう。

キャンプ場で危険な薪割りはやめよう

キャンプで焚き火を楽しむためには薪が必須だ。
では薪割りというとどんなイメージだろうか。

切り株などの薪割り台に、丸太をおいて大きな鉞(マサカリ)を力いっぱい振り下ろす。

そんなダイナミックな薪割りは、キャンプ場では遠慮していただきたい。
危険だからやらないほうがよい。

大きな斧を振り回すことも危険だが、割った薪は周辺に飛び散る。
とがった薪がテントなどを傷つける可能性もあるし、
何より人を傷つけたりしたらシャレではすまない

キャンプでの薪割りは、市販された薪や小枝を燃やしやすいサイズに小割りする程度だ。
ホームセンターやキャンプ場で売られている薪を燃やしやすい大きさに調節する。
キャンプ場での薪割りはあくまでその程度に済ませるべきだろう。

もしも丸太から薪を自分で切り出すのであれば、周囲に人のいない環境か自宅でするべきだ。
どうしてもキャンプ場で行うなら、ノコギリで地道に切ってみてはどうだろうか。

キャンプに鉈や斧は必要なのか。

キャンプでの薪割りに斧か鉈は必要なのだろうか。
結論から言えば、斧か鉈があったほうが便利だ

無くても焚き火をすることはできるだろう。
ただし市販の薪も自然界にある枯れ木も、そのままでは使いづらい時がある。
燃やしやすい適度な大きさに調節するために斧か鉈が欲しいところだ。

焚き火はまずは焚き付けの準備から始まる。
焚き付けとは、大きな薪や炭を燃やす時に、それ自体に火が付くよう最初に燃やす「燃えやすい物」を指す。
焚き付けには、新聞紙や乾いた葉や木の皮、小枝、それに細い薪を使う。

市販の薪は、焚き付けには太すぎて使えない
また、大きすぎる薪は火力を調節しづらい
市販された薪を半分の大きさに割れば、それだけ扱いやすく火力の調節がしやすくなる。

そんな大きな薪を割るのに、斧や鉈があれば便利なのだ。
ナイフやノコギリでも可能だが、用途を考えればやはり鉈か斧がおすすめ。

また、キャンプ場内や雑木林の中には、焚火や焚き付けに使えそうな枯れ木も落ちている。
その枯れ木の長さを調節したり、小枝を払うのには斧や鉈があれば簡単だ。

枯れ木や小枝程度ならば足で踏んだりで割ったり、両手で力任せに割ることもできるだろう。
市販の薪ともなると道具無しに割ることは困難。
だから斧や鉈が欲しいところだ。

キャンプの薪割りで斧か鉈かどっちを使う?

斧でも鉈でも薪を割ることはできる。
どちらが優れているということはない。
選ぶ基準は、どちらがあなたにあっているかだろう。

ちなみに私のおすすめは鉈(ナタ)だ。
その理由は鉈のほうが素人に扱いやすく比較的安全だからだ。
特に小さなお子様連れのファミリーキャンパーや、刃物の扱いに不慣れなキャンパーには鉈(ナタ)をおすすめする

まずは斧には様々な大きさがあるが、キャンプなら小型の斧(ハンドアックス、ハチェット)がおすすめだ。

薪割り斧やマサカリと呼ばれる持ち手(柄)の長い大きな斧は、キャンプ場は危険なので使わないでほしい。
焚き付けを作ったり枝を掃う程度なら片手で振り下ろせる小型の斧で充分だ。

斧は先端が重たくなっており、遠心力で大きな力が出せる。
大きな薪を割るなら鉈より斧のほうが向いている。
慣れれば斧のほうが簡単に薪を割ることができる。

力が必要な作業には斧が向いている。
ただし、大きな力が出せる分、扱いを間違えれば危険なのは斧だ。
斧の使い方は、振り下ろして薪を割る

鉈(ナタ)

鉈は基本的に片手持ちだ。
鉈には刃の形によって片刃と両刃の2種類に分けられる。

キャンプで薪割りに使うならば、両刃の鉈が良い
片刃は、枝払いや細い幹を伐る(きる)作業に向いている。
片刃の鉈で薪を縦に真っ二つにするのは難しい。

薪を小割りするなら左右に均等な力がかかる両刃が良い。
枝払いは片刃に比べてやや大変だが、片刃で薪を真っ二つに割るよりは楽だ。
その点で片刃よりも両刃のほうが用途が広い。

注意してほしいのは、一般的に売られている鉈は片刃だということ。
それは使用目的に由来する。
鉈の本来の使用目的は、枝を払ったり、木の皮を剥ぐことだからだ。

キャンプに鉈を持って行く理由は、薪割りをすることが主である。
私は断然、両刃の鉈をおすすめする。

余談だが、左利きの人も両刃の鉈が良い
一般的な片刃の鉈は、右利き用に作られている。

繊細な作業ならば鉈のほうが向いている。
鉈の使い方は、添えて叩きこんで薪を割る。

鉈の使い方

キャンプ場で鉈を振り回して使う人を見かける。
できるだけ安全に使うためにも、鉈を振り回してほしくない
私流の比較的安全な使い方を紹介したい。

まずは、服装だが、鉈を持つ利き腕は素手
薪を掴む手は軍手革手袋
2重にしてもよいだろう。
靴はサンダルは避けたほうが良い。
肌の露出が多い服装も避けたほうがよい。

また、周囲に人が居ないことをしっかりと確認して行ってほしい
特に小さな子供は物珍しそうに近寄ってくる。
気が付いたら真後ろに立っていることもあるのだ。

鉈の使い方


鉈の使い方だが、まずは鉈を薪に対して斜めに当てる。
革手を付けた手で薪を持ち上げ、硬い地面に数回薪を叩きつける。
鉈の重みで薪に食い込んでいく。
薪で鉈の背を叩き水平にしていく。
鉈がある程度食い込んだら両手で鉈を掴み、薪ごと持ち上げて堅い地面に打ち付ける。
これで充分に割れるはずだ。

どんな使い方でも、絶対に安全な方法はない
くれぐれも注意してほしい。

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