【登山経験ゼロ】筑波山・白雲橋コースで登山に挑戦してみた

アウトドア

筑波山は茨城県つくば市北端にある標高877mの山。
日本百名山にも選ばれる山で、登山初心者でも登りやすい山だそうだ。

私の登山経験はほぼゼロ。
この筑波山が初めての登山となりました。

私は都内在住のデスクワーク会社員なので、体力に自信はまったくない。

そんな登山経験ほぼゼロの私が、ひとりで筑波山登山に挑戦してみました。
筑波山の登山をしてみたいと思う人や、これから登山をしてみたいと思う方の参考になれば幸いです。

登山を始めてみた理由

登山経験ほぼゼロの私が、なぜ登山をしようと思ったのか。

体力維持にランニングを始めてみたのですが、
毎日同じ公園をグルグル回っている事に飽きてきた。

ランニングといっても、はじめてまだ5日目でほぼ歩いている状態。
1時間かけて8kmほどしか進めない。

体力維持が目的なら、たまには手段を変えてみてもよいのでは?

私はキャンプが好きで自然が好きだ。
登山なら自然ともふれあえるし、体力も使うし一石二鳥。
しかも山頂という目標があるので、達成感も味わえるし絶景も楽しめる。

そんな思い付きで登山をしてみたのです。

初登山を筑波山にした理由

数ある山の中から筑波山を選んだ理由。

「初心者 登山 関東」で情報収集し、出てきたいくつかの候補。
そこから少しづつ消去法で絞っていきます。

私の条件はこんな感じです。

・都心から車で2時間圏内。駐車場があること。
日帰りで考えていましたので、できるだけ近いほうが良いかと思いました。
電車でもよかったのですが、着替えなどの予備装備を置いておけるので車を選びました。
帰りに使うものをすべて車に置いておけば、荷物が軽くなるかなっと。

・ケーブルカーで下山できる。
山の上で体力が尽きたときの保険。
きついと感じたら無理せずにケーブルカーで下山するつもりでした。
結局は使用しませんでしたが。

・ほかの登山者が沢山いる。
誰もいない山の中で何かあったら困るかもという不安。
他の登山者が沢山いれば、何か起こっても安心かなっと。

・山頂まで2時間程度。
短すぎても運動にならないし、長すぎれば制覇できないかもしれない。
なにせ体力にまったく自信がありませんのでね。

・絶景がみたい
どうせ登るなら景色を堪能したい。
山頂からの眺めはちょっとしたご褒美でしょうか。

結果、絞り込まれたのは「筑波山」と「高尾山」。
どちらでも良かったのですが、百名山である筑波山に登ることにしました。

結果、初心者でも問題なく登れたし、最高の景色も見れたので大変良かった。

持ち物と服装

はじめての登山なので、専用の道具は何も持っていません。
できるだけ自宅にあるもので用意、無い物は100均で買い揃えました。

持ち物

かばん、登山地図、コンパス、水、非常食、懐中電灯、レインウエア、エマージェンシーシート、タオル、保険証、財布、携帯電話、携帯バッテリー、ビニール袋、ティッシュ、絆創膏

■補足
カバン
 リュックサックが無かったので、ワンショルダーのボディバック。
 片掛けのショルダーバックで大丈夫かという不安はあったが特に気にする必要はなかった。
 ペットボトルやレインコートを入れたらいっぱいで、容量が小さいのが不便だった。

登山地図
 こちらのサイトから印刷させていただきました。
 ・登山情報サイトYamakei Online

※全体が見渡せる地図と詳細の見れる拡大した地図を印刷。
※今回の筑波山登山ではコンパスも登山地図も、一度も使いませんでした。
 登山道がしっかりと整備されていて、迷うことなく道なりに進むだけでした。

コンパス(方位磁石)
 100均で購入。
 店員さんにコンパスありますかっと聞いたら、円を書く文房具に案内されました。
 方位磁石と伝えたほうが話が早かったかな。
 地図同様にコンパスも使用しなかったが、念のため持って行くほうが良いと思います。

 陳列されたコンパスを見比べたら、違う方向を指している物もチラホラ。
 そこは100均のクオリティでしょうか。
 数種類を見比べてできるだけ同じ方角を指している物を選びました。

飲み物
 水筒を持っていないため、500mlのペットボトルで水を持って行きました。
 500mlでは足りなかったため、山頂の食堂でこっそり補充。
 750mlくらいは欲しかった。(私が登ったのは3月、夏場ならもう少し必要かも)
 山頂近くの御幸ヶ原に自販機があったので、そこで補充しても良いと思います。
 (缶ジュース1本160円と少しお高め)

非常食
 オレオが好きなので非常食として持って行きました。
 体力回復に有効な糖分も豊富で、ビスケットなので非常食になりそうだなっと。

懐中電灯
 100均で購入した小型の懐中電灯。
 万一遭難し暗くなった時に足元を照らせる物として備えました。
 念のため電池は新品に入れ替えておきました。

レインウェア
 100均で購入。万一の雨に備えて。

エマージェンシーシート
 100均で購入。
 万一、遭難した際に夜を明かす際に役にたつかなっと。

ビニール袋
 コンビニで貰ったもの。
 耐水性のない普通のシティバックだったので、雨などで濡れたら困るものは全部ビニール袋に入れておきました。

服装

肌着、長袖のロンティ、ユニクロのベスト、パーカー、長ズボン、靴下、ブーツ

■補足
専用の登山ウエアなどはまったく持っていないので、普段着の中からそれっぽい物を組み合わせました。

気温差を想定して、着たり脱いだりが簡単なフリース素材のパーカー。
動きやすくて、汗が乾きやすい長袖のロンティ。
普通のチノパン。少し伸縮のある化学繊維。
靴は足首までカバーできるハイカットのブーツ。

衣類は普段着に毛が生えた程度でなんとかなったが、
靴はしっかりしたものがあっても良いかもしれない。

一度しか使わないかもしれないのに買うのはちょっとという人は、
思い切ってレンタルという手もある。

やまどうぐレンタル

思ったより岩場が多く手をついて登る場所もあったので、
軍手みたいな物があっても良いでしょう。
私の登った日は風が穏やかだったが、山頂周辺は木が少なく風が強いと冷えるのではと思った。
風を通さないウェアがよいかもしれませんね。

また、帰りの着替え用に肌着とロンティを1枚づつ車に置いておきました。
途中湧き水で足場がグチャグチャの個所もあったので、靴の替えを備えておいても良いかも。

見た目はあれでしたが、暑くもなく寒くもなく不便なく登り切れました。
3月とは言え少し肌寒かったのでパーカーは役にたった。
登山中は暑かったので、パーカーは脱いでいました。

筑波山のルート選定と登山計画

筑波山は男体山(標高871m)と女体山(標高877m)の山頂があります。
登山道も3種類あるみたいです。

登山ルートの種類

御幸ヶ原コース(みゆきがはらコース)
男体山側 距離:約2.0km 標高差:約610m 所要時間 登り90分/下り70分
☆標高差があり比較的険しいコースです。

白雲橋コース(しらくもばしコース)
女体山側 距離:約2.8km 標高差:約610m 所要時間 登り110分/下り95分
☆筑波山の魅力を一気に満喫できるコースです。

おたつ石コース(おたついしコース)
女体山側 距離:約1.0km 標高差:約200m 所要時間 登り40分/下り35分
☆比較的短いルート

参考サイト:筑波山ケーブルカー&ロープウェイ

私が選んだ筑波山の登山ルート

白雲橋コースで登り、御幸ヶ原コースで降りる計画にしました。
万が一、体力の限界を感じた場合は無理をせずにケーブルカーで降りるつもりでした。

素人なので、「おたつ石コース」も考えましたが
このルートだと駐車場の兼ね合いで登りも下りも同じルートになる。

どうせならいろんなルートを通ってみたい。
そこで初心者でも登りやすそうな白雲橋コースで女体山山頂に登り、そこから男体山山頂も見学して、御幸ヶ原コースで下るルートに設定。
このルートならば同じ道を通ることなく、筑波山の魅力をかなり網羅できそうです。

白雲橋コース(筑波山神社→弁慶茶屋跡→女体山山頂)
→御幸ヶ原
→男体山山頂
→御幸ヶ原
→御幸ヶ原コース(御幸ヶ原→筑波山神社)

筑波山に行くなら女体山山頂はおすすめです。
ほぼ360度のパノラマ絶景で、見る価値あり。
空気が澄んでいれば富士山が見えることもあるみたいです。
男体山山頂も景色は良いですが、柵や木が邪魔で開放感があまりない。
どちらかと言えば、女体山山頂のほうが私はおすすめです。

情報収集などに役立ったサイト

・登山届
登山届(登山計画書)は、万一の遭難で登山者を捜索する手がかりになるようなものらしい。
今回の筑波山登山では、ネットから登山届を提出しておきました。
茨木県警察

・タイムリーな情報収集。
当日の服装や天気、雰囲気などの情報収集に以下のサイトは参考になりました。

YAMAP
こちらのサイトに掲載された写真などを拝見させていただき、服装などの参考にさせていただきました。
ほぼ毎日どなたかが写真をアップされているので大変参考になりました。

ライブカメラ
出発前の朝、当日の天気を確認する際に利用させていただきました。


筑波山登山

駐車場

筑波山神社周辺には4つの市営駐車場があります。
その中で第3駐車場がおすすめです。
第三駐車場は登山口にもっとも近く、かなりの台数も停められる。
駐車場の利用料は500円でした。

トイレもあるので安心です。

ちなみに登山道に向かう途中の赤い大きな鳥居をくぐった先で、お土産屋さんが運営してる300円の駐車場も見かけました。
今回はオフシーズンだったので、繁忙期なら値段があがっているかもしれませんね。


第三駐車場の入口脇にある近道を利用。

登山道入り口

駐車場から登山道の入口までで少し迷いました。
住宅街に入って行くので少し不安でした。

そのまま神社に向かって歩いていきます。
神社についたら神社の脇道、住宅街を通って登山道の入口を目指します。


登山道入り口までの間にも案内標識がありました。

登山道の入口って住宅街の中にひょっこり現れるのですね。

登山道入り口から弁慶茶屋跡まで

登山道に入るとすぐに山林になりました。


心地よい杉林の中を少しづつ登っていく。
最初は少し息が切れましたが、なぜか10分前後で慣れてきました。


分かれ道には丁寧な看板があるので、特に迷うこともなく進めます。

ド平日にもかかわらず、ここまでに5~6人ほどの登山者に会いました。
山の中なので、同じ方向に向かう人がいると少しホッとします。
道を間違えていなかったと確信が持てます。

朝10時くらいにも関わらず、下山されている方ともすれ違いました。
彼らはいったい何時くらいから登っているのだろう。

知らない人なのに、すれ違うたびに「こんにちわ」っと挨拶をしてくれます。
最初は少し戸惑いましたが、こちらも笑顔で返します。
なんとなく心地がよいですね。


弁慶茶屋跡と呼ばれる休憩所で初めての休憩をとりました。
丸太の椅子がいくつか置いてあるので、地べたに座らなくてすみます。
ベテランさんは立ち方も様になっていますね。
ノンストップでたらたらと歩いてここまで70分ほど。

女体山山頂まで

弁慶茶屋跡を出ると山頂までの間に、沢山の見どころスポットがありました。
奇岩・怪石と呼ばれる石や神社など。


弁慶七戻り


母の胎内くぐり

国割り石

そんなスポットがいくつもありました。
見学しながら進むので飽きることなく楽しめます。


マイペースでタラタラと進むと尾根にでました。
尾根から山頂が見えるが、まだまだ先かな。


ケルンと呼ばれる積み石もありました。
ケルンは正しい道を示す道しるべの役割があるみたいです。
せっかくなので私も端っこに小さな石を積んでみました。


屏風岩の奥にある安座常神社で少しお参り。


山頂に近づくと少し険しい岩場もありましたが、鎖があるので登りやすくて助かります。


そんなこんなで女体山の山頂に到着。
様々な見どころがあるので、ほんとにあっという間でした。
ここまで約110分。



少し霞はかかっていましたが絶景です。
景色を遮るものが無いので、足元から遠くまで見渡せます。
柵がないので落ちないように注意。
筑波山の登山が人気なのはこの景色があるからですね。

普段、遠くを眺める習慣のない私には不思議な感覚です。
目が遠くのピント合わせに慣れていないのでしょうか。

実際に目の前に存在している景色なのに、
まるで作られたCG映像を見ているかのような違和感を感じました。
上手くは伝えられませんが、最高の気分です。

車でなければビールを持ってきて飲みたいなぁ・・・

御幸ヶ原でお昼ごはん


女体山の山頂から御幸ヶ原が見える
よし、あそこでお昼にしよう。
御幸ヶ原を目指します。


山頂からは小さな起伏があるもののほぼ平坦な道。
お腹が減っていたせいか、お昼ご飯のことばかり考えています。


10分ほどで御幸ヶ原に到着します。



御幸ヶ原には、数件の軽食屋とトイレ、ケーブルカーの駅がありました。
登り始めてからここまででおよそ2時間弱。
体力に自信がなければここからケーブルカーで下山するのも良いと思います。
ちなみにケーブルカーで降りる場合の運賃は大人580円、子供290円(片道)。

せっかくなので、中央のコマ展望台でお昼をいただきました。

メニューが豊富です。
ビールもあります。
車でなければ・・・次は電車にしようかな。



私は2番人気の「筑波うどん」をいただきました。
少し甘めですがおいしかったです。
私が食べたときは、具材が「きつね」でしたが季節によって変わるようです。

ひと休憩して男体山山頂へ


男体山山頂への道はやや険しい岩場が多いですが10分ほどで山頂に到着します。


やや険しい道ですが、手すりがあったりと登りやすい。

照明がありました。
暗くなるとライトアップされるのでしょうか。

あっという間に男体山の山頂です。


山頂の社で少しお参り。

男体山山頂の景色。
女体山と違い木や柵に遮られますが絶景です。

御幸ヶ原に戻って下山開始

山頂から御幸ヶ原に戻って、少しお土産を物色。
なぜだかすぐに降りるのがもったいない気がする。


この浮かれたカエル帽子に惹かれましたが、
絶対にかぶる機会はないと思い我慢。

帰りのルートは「御幸ヶ原コース」を選択。

案内板の横を抜けて下っていきます。


「御幸ヶ原コース」の傾斜はかなり急なイメージ。
所々に休憩用のベンチがありました。
いや~下りで良かった。


綺麗に整備された階段。
段差の高さも、幅も細かい。
小走りでチョコチョコと降りるか、
無理して大股でドカッと降りていくか迷うサイズ。

筋肉痛かな。
ふくらはぎが心地よい悲鳴を上げています。


ケーブルカーの線路に沿って降りていきますよ。


どういたしまして。


下山ではいっぱい休憩しました。
疲れていたからではありません。
東京に帰りたくないから。
ずっとここに居たいなぁ。

麓の神社の屋根が見えてきました。
もっと山の中を歩いていたい。
名残惜しいですが下山します。


立派な神社。
何事もなく無事に下山できたことを感謝してお参りします。

さあ東京に帰って明日からも頑張ろう。


かかった時間と費用まとめ

今回の筑波山登山で実際にかかった費用と時間です。

時間と全工程

都内の自宅を出てから帰宅までおおよそ10時間ほどがかかっています。
詳細は以下。

7:00 起床
7:30 都内出発 常磐道経由(守屋SAにて休憩含む)※事故渋滞で若干のタイムロス
9:40 駐車場到着(第三駐車場)
9:50 筑波山縁むすび おにぎり購入
9:59 登山開始(白雲橋コース)
11:08 弁慶茶屋跡(休憩場所) 5分休憩
11:14 弁慶七戻り
11:52 女体山山頂 10分休憩
12:15 御幸ヶ原・着 昼食
13:00 御幸ヶ原→男体山に向けて出発
13:07 男体山山頂 10分休憩
13:16 男体山山頂→御幸ヶ原
13:22 御幸ヶ原 お店を少し物色
13:35 下山開始(御幸ヶ原コース)
14:07 休憩所で休憩
14:43 麓まで下りてくる。少し休憩
14:51 筑波山神社・着 お参り
15:05 駐車場着 着替えなど
15:20 帰宅開始 常磐道経由(守屋SAにて休憩含む)
16:56 自宅着

帰りの高速は少し眠かった。
守屋SAでコーヒー飲んでひと頑張り。

かかった費用

今回の筑波山登山にかかった費用の合計は約6,800円でした。

■交通費
高速代(常磐自動車道):往復3,920円(ETCあり、片道1,960円)
駐車場代:500円
ガソリン代:推定860円

■食費
筑波うどん:1,000円
おにぎり:160円
水(500ml):108円(たぶん)

■備品購入
コンパス:108円
エマージェンシーシート:108円
レインウエア:108円

ド素人が登山をしてみての感想

体力に自信がなかったが、まったく要らぬ心配だった。
道中の道がしっかりと整備されており、迷うこともなく純粋に自然を満喫できた。
筑波山の登山は私のような素人にもおすすめだ。

山頂でビールを飲んでいる人がうらやましかった。
次は車ではなく電車で行こうか迷うレベルだ。

都内でデスクワークをしていると、体は疲れないが精神的な疲労がある。
登山は肉体的な疲労はあるけど、心が癒されてとても心地よい。

次はどこの山に行こうか。
すでに次を探し始めている始末。
こりゃ登山にハマるな。

少しは何かの参考になっただろうか。
最後まで読んでくれてありがとう。